むすめがオタクになっていた

お盆&母親の誕生日だったので、二泊三日で帰省をしてきました。こども中心の休暇なので当然のんびりできるわけもなく、暑さも重なって激しく疲れましたが、元夫の運転でほとんどが車移動だったので、そこだけはたいへんに楽ちんでした。車だと、荷物は積まれっぱなしだし、好きな音楽を大音量でかけながら移動できるし、大騒ぎもできるし、子連れの旅にはよいですな~。ひとりだったら電車のほうが当然らくちんだけどさ。明日はまた鈍行11時間の旅やで……。

で、娘や甥っことも久々にみっちり一緒に過ごせたんですが、なんか、娘がすごい変化していてびっくりしました。以前は、先の記事に書いたように、空気を読んで周りに合わせるタイプの子だったのが、どえらいマイペースになってました……あれ?! わたしの娘なのに?! 遺伝子どこ行ったの?! って感じ。

娘はいま、父親、おばあちゃま、伯母さまと4人で暮らしているんですが、この大人たちはみんな情緒が安定していて、誰も理不尽に怒ったりしないんですよ(とうぜん、理にかなった「お叱り」はあります)。暖かい家庭ですくすく健全に生活させてもらっていると、こどもも周りを気にせず自分のしたいことをして、云いたいことを云って、へんな我慢をしなくなるみたいで、やっぱり、持って生まれた性質よりも環境のほうがより強く性格を形づくるんだなあ、と、ものすごく勉強になりました。さみしいけど有り難い。

てなわけで、ひとの顔色を窺う、気を遣う、空気を読むといった行いは、どうやら遺伝的な要因よりも環境に因って培われる部分が大きいらしいことがわかったわけですが、であるならば、むすこはたぶんマイペースにはならないんだろうなーと考えると、また悩ましいぜこのやろう、っていうね。

どっちのほうが良いとか悪いとかそういうことではないし、生きていきやすさはあるだろうけど、生きていきやすいから良いという話でもないし、そんなことは考えたってしょうがないんだけど、でも自分で選択できないことである以上、やっぱり親としては考えてしまいますわな……。気にすることもできるけど意図的に気にしないことを選択する、っていうのが理想なんだけど、仏じゃないんだからそんなことなかなかできんよなー(元夫はこれに近いことができるので、ほぼほぼ仏です)。

わたしはマイペースで周りを気にしないひとにすごく憧れるし羨ましいとはおもうけど、でもじゃあいまからそうなれるって云われても多分ならないとおもうんですよね。お酒を飲むとすごくマイペースになれるから、そうなりたくてお酒を飲むんだけど、飲んでないときもそうなれるっていったら、それはやっぱりちょっといやで、気にしちゃうのはつらいけど、まったく気にしないのはもっといや、なのかなーとおもいます。「ものすごく気にする」と「まったく気にしない」の二択しかないとしたら、なので、ほんとはその中間がいいんだけどそんなうまいこといかないだろっていうね……。

まあ、まったく気にしないひとと一緒に暮らした経験上、そういう人と暮らすのは無理なことがわかっているので、むすこにはこのまま、気にするひとでいてもらわないと困るんですけどね。あ、そうか、だから気にする大人になるようにわたしも接してきてるのかもしれない、もちろん無意識にだけど。親はこどもを、ある程度無意識に、カスタマイズしているものなんでしょうね。良し悪しは別にして、そういうものなのかも。うーん、それはそれで、なんだかなあ……。

こどもがふたりいて、性別が違って、父親が違って、環境が違って、だと、いろいろ比較できておもしろいです(愉快という意味ではなく)。今後もふたりを比較しながらあれこれ検討してゆこうとおもっています。いろんなことを知るのは大好きだ!

ていうか関係ないけどむすめが激しくオタクになっていて、母としては「うぅーん……」と呻き悶えざるを得ない感じでしたよ! だってすごい直球でオタクなんだもん、見た目が可愛いから許されるけど、これあんた、ブスやデブだったら大事(おおごと)だよ? みたいな。いや別にブスやデブのオタク女は許されないというわけじゃないんですけど、それはあくまで一般論であって自分の娘だったら割と身もだえますよ。ブスやデブならせめてオタクにはなってくれるな、みたいな。元デブでブスのオタク女としてね。ブスとデブは継続中だけどオタクは卒業した身としてね。

って父親がオタクだから、まあ、そりゃそうなるよね、なんですけど。わたしはいわゆるオタク的な言葉遣いというものが嫌いなので非情に悩ましいわけですが、思い出してみればわたしも中学生の頃すんげえオタクで、すんげえオタク的な喋り方をしていたので(思い出すとゾクッとくる、そりゃあもうコテコテなオタク女の口調でしたよ!)、一過性のものとしてあまり気にせずにいようとおもいつつ、「おまえやめろよそういうの、オタクくさいから!」とついつい突っ込んでしまうのでした。自分が通った道だから余計気になるんだろうな……。

ああーほんと、なんか、おもしろいけどあれこれ気になるよ、こどもたち。気にしない母親になりたいけど、バランスのいい気にし具合にはぜったいなれないから、これからも目一杯気にしていこうとおもいます。うぐぅ