読んだ本

日々たいへんに忙しく、そういうときに限って図書館で何ヶ月も前に予約した人気本の順番が立て続けにまわってくるという。まあ、この先一年半くらいずうっと、信じられないくらい時間の足りない日々が続くのだろうから、いつ順番がきても変わらないんだけど。というわけで。

去年の冬、きみと別れ

去年の冬、きみと別れ

 

 おもしろかった。わたしこういう、変態の心を探る系好きなんだ。ミステリー的な描かれ方をしていたけど、ミステリーとおもって読むと、なんか違う気がする。情緒的でありながら理屈っぽいから性に合う。もうちょっとねちねち描いてくれてもよかった気がするなー。短い。2時間くらいで読み終わっちゃって、やや物足りず。
 中村文則、たまに読みたくなる。なんだろうなあ、このひと。好きなのか好きじゃないのか、よくわからない。というか作品によってすごく変わるんだけど、作品のクオリティ、作風は一定でムラがあるようにはおもえない。自分の心持ちに因るんだろうか……不思議。あと、けっこうたくさん読んだのに、内容を覚えている作品がひとつもないというのも謎。まあそれは、わたし記憶力なさすぎるので、他の作家さんのものにも多いんだけど、でもでも中村文則の場合、読み終わったあとは、すごい食らうんだよね。こんなに食らうのに、内容はツルンと忘れてしまう、不思議。
 これの前は「A」という短編集を、やはり予約して長いこと待ち続け、やっと借りて数ページ読んで、すぐ投げ出して返した。掏摸とか銃とか読んだはずなんだけど記憶にない。土の中の子供をいちばん最初に読んで、うわあなんだこれスゲエ! っておもったことは覚えてるけど内容は1ミリも覚えてない。何度も新鮮に読めるということで、お得感はありますが……。
 Amazonのレビューではけっこうボロクソ書かれてたけど、わたしは★4くらい付けたいところです。レビュー書かないけど。なんか、こわいもん。

殺人出産

殺人出産

 

村田沙耶香は3冊目くらいなんだけど、いままでで一番ピンとこなかった。ううーん、なんだろう、村田沙耶香だからきっとすごいに違いない!! と期待しすぎたのかも。いや、面白いし好きなんだけど、以前読んだときの「すっげえ! がーん!」という感じはなかった。前のは、ただ文章で打ちのめされたんだけど、これは設定とか物語でガーンという感じ。ちょっと物足りず。まあ、書けば書くほどそういう風に読者から思われるのは当たり前であり、でも好きな作家さんなので負けずに素晴らしいものを描き続けていただきたいです。


ほかは英語の本と能楽の本と三島由紀夫と、文楽とシナリオと演劇と……お勉強の本しか読んでまへん。たまにはガツガツ小説読みたいのう。

そうそう、二・二六事件のことを調べていたらすごくそそられたので、そうだ二・二六事件を題材にした小説を読もう、とおもったのですよ。調べてみたところ有名どころでは、宮部みゆきの「蒲生邸事件」は読んだことがあり、あとは北村薫の「鷺と雪」と、恩田陸の「ねじの回転」あたりかな、と図書館で借りてきたんですよ。で、北村薫は解説を先に読んだところ、このシリーズの前の作品から読むようにとのことだったので読まずに返し、恩田陸のほうは10ページくらい読んだところで「このひとの文章は苦手だ!」と放り投げ、結局二・二六事件の小説は読めていないのでありました。蒲生邸事件もっかい読もうかな……。

 

蒲生邸事件

蒲生邸事件

 

 

鷺と雪 (文春文庫)

鷺と雪 (文春文庫)

 

 

ねじの回転―February moment (上) (集英社文庫)

ねじの回転―February moment (上) (集英社文庫)

 


しかし、もう7月が終わるわけで、やばい。やばいよやばいよ。睡眠が足りない。1日10時間は寝たい。最近6時間平均くらいなのでずっとねむい。しかも暑くてのう……扇風機さえあれば夏をしのげるわたしですが、息子がくっついてくるんですよ、汗だくで。ぴと、っと。そうすると可愛くて、むげにもできないじゃないですか。もう信じられないくらい暑いです。でも夏が好き。

8月は、なにも予定のないお休みの日が31日中1日しかないのでけっこうしんどい。まあ移動日とかもあるし、勉強したり本読んだりは、できるけど。てか、するけど。あ、ひいひい云いながら終わらせたマスコミ論のレポートが評価A(優)で返ってきてホッとしました。しかし評価コメントは乱筆すぎて読めなかったぜ先生! まあマスコミ興味ないからいいけど別に!

8月中に、シナリオ演習、戯曲演習、戯曲論、演劇概論、文章論、詩論まで終わらせておきたいところ。厳しいかなー。